わんちゃんが吐く原因は、実にさまざまです。
わんちゃんの嘔吐には、飼い主さんの対策で防げる「あまり心配のない嘔吐」と、わんちゃんの健康に関わる「危険な嘔吐」とがあります。
目次
犬が吐く | 黄色や血の色は危険 | 対策と原因
愛犬の嘔吐の原因ごとに適切に対処して、わんちゃんの健康を守りましょう!
ごはんの食べ過ぎや一気食いで吐く
ドッグフードやおやつを一度にたくさん食べてしまった時や、急いで食べた後に、わんちゃんが吐いてしまうことがあります。
こうした理由で吐いた後には、わんちゃんがケロッとして、元気も食欲もあることがほとんどであり、それほど心配する必要はないでしょう。
「あー、吐いたらスッキリしたー!」
とばかりに、すぐに遊び始めるようなわんちゃんもいます。
中には
「吐いたらおなか空いちゃった。なんかちょうだい!」
なんて、飼い主さんの顔を見上げてくるわんちゃんも……。
ドッグフードの食べ過ぎや、一気食いでわんちゃんが吐いてしまうのは、当たり前といえば当たり前。
とはいえ、せっかく食べたものを吐いてしまっては栄養が取れないですし、わんちゃん自身も苦しい思いをしてしまいます。
わんちゃんに与えるドッグフードやおやつの1回分の量を見直したり、一気食いができないように対策をする必要があります。
まず、わんちゃんが一度に食べるドッグフードの量が多すぎる場合には、1回分の量を減らして、与える回数を増やしましょう。
ドッグフードのパッケージには、「1日1~2回に分けて与えてください」(成犬の場合)といった文言が書かれていることが大半ですが、これはあくまでも目安の回数。必ずしも守る必要はありません。
愛犬にとって1回分の量が多すぎるのであれば、3回や4回に分けて与えるのもひとつの方法です。
筆者の愛犬は、年齢2歳・体重5キロとそれほど小さな犬ではありませんが、ごはんの回数は1日5回です。
愛犬の年齢や体の大きさを考えると、一般的な食事回数は1日2回といったところでしょう。
しかし、もともと胃の働きがあまり良くない子であるため、2回の食事では1回分の量が多すぎて、食後に必ず吐いてしまうのです。
愛犬が吐かない量と回数を模索した結果、我が家ではこの回数がベストでした。
皆さんも
「成犬だから、1日2食で食べさせきらないと!」
と考えすぎずに、愛犬が吐かずに無理なく食べられる量を見つけてあげてくださいね。
また、愛犬の一気食い対策には、フードを小分けにして与えたり、フードボウルを見直してみるとよいでしょう。
わんちゃん用のフードボウルの中には、底がデコボコとしており、わんちゃんが一気にフードを食べられないような構造の商品も販売されていますので、お店でチェックしてみてください。
わんちゃんの中には、他の犬や人がいると
「ごはんを横取りされちゃうかも……。早く食べちゃわないと!」
と焦って一気食いをする子もいます。
愛犬が落ち着いて食事ができる環境かどうかも、見直してみましょう!
空腹で吐く
わんちゃんは、おなかが空いている時にも吐くことがあります。
特に早朝は要注意!わんちゃんは、前日の夜にごはんを食べたら、翌朝までは何も食べないことが多いため、早朝におなかが空ききって吐いてしまうのです。
もちろん朝だけではなく、ごはんとごはんの間隔が大きく開いてしまった場合には、時間を問わず吐いてしまうことがあります。
空腹状態の犬の吐しゃ物は、胃液に黄色い胆汁が混ざっていることが特徴です。
わんちゃんが空腹で吐いてしまう場合には、ごはんとごはんの間隔を短くしてあげることが大切です。
例えば、寝る前に少しおなかが満足するものを与えたり(ただし、カロリーオーバーには注意!)、朝のごはんの時間を早めるなどの方法が考えられます。
乗り物酔いで吐く
私たちと同じように、わんちゃんたちも車や電車などの乗り物酔いによって吐く可能性があります。
わんちゃんの中には、乗り物酔いを全くしない「車大好き!」な子もいれば、生まれつき乗り物に弱く、すぐに気持ち悪くなってしまう子もいます。
わんちゃんが乗り物酔いをする原因は、乗り物の
- 揺れ
- ニオイ
- 緊張感やストレス
など、人間と変わりません。
愛犬の乗り物酔いを緩和するためには、これらの原因をできるだけ解消してあげることは大切です。
しかし、どんなに安全運転をしても、消臭剤を撒いても、原因を完全に取り除くことは難しいでしょう。
愛犬が車酔いで吐いてしまう場合には、なるべく車に乗せないことが最も確実な予防法になりますが、どうしても車に乗せなければならない時もありますよね。
その際には、車に乗せる1時間程度前から飲食をさせないことで、多少は吐くことを防げます。
乗車中も、休憩を多めに入れて、こまめに外の空気を吸わせてあげましょう。
それでもわんちゃんが吐いてしまう場合には、動物病院で酔い止めを処方してもらうのもよいでしょう。
ちなみに、子犬の頃は車に乗るたびに酔って吐いてしまうようなわんちゃんでも、成長するにつれて吐かなくなるケースもあります。
子犬の頃から、少しずつ乗り物に慣らせておくことも大切ですよ。
病気や誤食で吐く
わんちゃんの嘔吐の原因には、病気や、毒性のあるものの誤食などもあります。
犬が吐く原因となる病気は、各種感染症や胃腸の異常、腎臓や肝臓の病気、膵炎、アレルギーなどさまざまです。夏場であれば、熱中症の可能性もあるでしょう。
わんちゃんが吐いたものや、吐いた後の愛犬の体調に異常がみられた場合には、動物病院で診察を受けることを強くおすすめします。
わんちゃんが吐いたものの異常には、
- 血が混ざっている
- ウンチのようなニオイがする
などが挙げられます。
また、嘔吐をした後のわんちゃんの異常は、
- 何度も嘔吐を繰り返す
- 下痢をしている
- ぐったりとしている
- 食欲や元気がない
- 熱がある
- 呼吸が苦しそう
- よだれの量が多い
などなど、色々と考えられます。
病気の種類によっては、手当てが遅れるとわんちゃんの命に関わるものもありますので、少しでも「何かおかしい」と思ったら、ためらわずに獣医さんに相談するようにしましょう。
動物病院を受診する際には、愛犬が吐いたものを持って行くと診断に役立つことが多いです。
可能な限り、わんちゃんの吐しゃ物を保存して持参するようにしましょう。
愛犬が吐いたものを紙でとり、ビニール袋やジップロックなどに入れてしっかりと口を閉じておけば、乾燥を防げますよ。
また、吐いたものの写真を撮っておくだけでも、獣医さんが診断する際の参考になります。
まとめ
わんちゃんが吐く原因と対処法についてご紹介しました。
わんちゃんの嘔吐には、食べ過ぎや空腹などによる心配の少ない嘔吐もありますが、私たち飼い主では原因がハッキリと分からない場合も多いです。
- 「何も心当たりがないのに、愛犬が吐いてしまった……」
- 「吐いた後の愛犬の体調がおかしい……」
など、ちょっとでも不安な場合には、動物病院を受診されることを強くおすすめします。